税務調査に強い税理士があなたの“備え”と“対応”をサポートします

元国税調査官の平野雅史が、国税局・税務署で30年以上にわたる調査業務経験を活かし、あなたの不安を安心に変えるサポートを提供します。

ホーム ≫ お知らせ ≫ その他 ≫

ブログ

事業税についてのお尋ねとは?府(県)税事務所から届いた書類の対応方法と注意点

 
府(県)税事務所から「事業税についてのお尋ね」という書類が届き、何を確認されているのか、税金を追加で支払う必要があるのか、不安に感じている個人事業主や法人経営者もいるのではないでしょうか。

 

事業税についてのお尋ねは、事業の内容や所得などを確認するための照会
 

「事業税についてのお尋ね」は、府(県)税事務所が事業税の課税に必要な事項を確認するために送付する照会書類と考えられます。

例えば、事業の内容、所得金額、事業の開始・廃止、他の都道府県にある事務所の状況などについて、回答を求められることがあります。

ただし、書類の名称や質問項目は個別の照会によって異なります。書類が届いたという事実だけで、税金の申告漏れや誤りが確定したわけではありません。

大阪府では、個人事業税について、府内に事務所・事業所を設け、地方税法で定められた対象事業を営む個人に課税しています。

法人についても、法人事業税に関する申告や課税の手続きがあります。したがって、まずは届いた書類が個人事業税と法人事業税のどちらに関するものなのかを確認することが重要です。


 

なぜ府(県)税事務所から「お尋ね」が届くのか
 

府(県)税事務所が照会を行う理由としては、事業税の課税対象となる事業を営んでいるか、所得金額が適切に把握されているか、申告内容を確認する必要があるかなどが考えられます。

個人事業税は、所得税や個人住民税とは別の地方税です。所得税の確定申告をしていても、個人事業税の課税対象となる事業を営んでいる場合には、事業税の課税関係を確認する必要があります。

個人事業税の税額は、原則として事業所得・不動産所得を基礎に、事業専従者給与等の調整、青色申告特別控除額の加算、損失の繰越控除、事業主控除などを反映して計算します。

所得税の計算と同じ金額が、そのまま個人事業税の課税標準になるとは限りません。

例えば、所得税の確定申告書に記載された所得金額だけでは、事業税の計算に必要な事項を十分に確認できない場合があります。

そのため、府(県)税事務所から追加の説明や資料の提出を求められることがあります。


 

「事業税についてのお尋ね」が届いた場合の具体的な対応方法
 

府税事務所から書類が届いた場合は、次の手順で対応しましょう。

1.書類の対象税目と回答期限を確認する

まず、書類に記載されている税目、対象となる事業年度または年分、回答期限、提出方法を確認します。

個人事業税なのか法人事業税なのかによって、確認すべき内容や必要な資料が異なります。

回答期限が設けられている場合は、期限内に回答できるよう準備を進めましょう。


2.質問事項と帳簿・申告書の内容を照合する

質問に回答する際は、記憶だけで判断せず、確定申告書、決算書、総勘定元帳、売上帳、契約書などの資料を確認します。

特に、次の事項については、申告内容と照合しておくとよいでしょう。

 
  • ・事業の種類と実際に行っている業務
  • ・事業所得・不動産所得の金額
  • ・事業の開始年月日や廃業年月日
  • ・他の都道府県に事務所・事業所があるか
  • ・事業税の計算に関係する専従者給与や損失の繰越控除など
     
3.事実に基づいて回答する

回答内容は、質問の趣旨を確認したうえで、事実に基づいて正確に記載します。

質問の意味が分からない場合や、手元の資料だけでは判断できない場合は、担当の府(県)税事務所に確認しましょう。

回答にあたっては、求められた資料の範囲や提出方法も確認してください。照会書類に回答欄や返信用封筒などが同封されている場合は、その指示に従って対応します。



 

「お尋ね」が届いても、必ず追加納税になるわけではない
 

府(県)税事務所から照会を受けた場合でも、必ず税金が追加で発生するとは限りません。

例えば、事業の内容や所得金額について確認するための照会であれば、資料に基づいて回答することで確認が完了する場合もあります。

一方、回答内容や確認資料から申告内容の誤りが判明した場合には、課税内容の見直しなどにつながる可能性があります。

また、個人事業税では、事業の種類によって課税対象となるかどうかや税率が異なります。

大阪府では、第一種事業37業種、第二種事業3業種、第三種事業30業種が定められています。

事業所得があるからといって、すべての事業が個人事業税の課税対象になるわけではありません。

さらに、個人事業税には年間290万円の事業主控除があります。原則として、事業主控除などを反映した結果、課税所得が生じない場合には、個人事業税が発生しないこともあります。

ただし、事業の種類や事業期間、所得の計算内容などによって判断が異なるため、単純に所得税の課税状況だけで判断しないことが大切です。

したがって、「お尋ね」が届いた場合は、追加納税を前提にするのではなく、まず照会内容と自社・自身の申告状況を確認しましょう。


 

事業税についてのお尋ねが届いたら、期限内に正確な回答を
 

府税事務所から「事業税についてのお尋ね」が届いた場合は、書類の内容を確認し、質問事項に対応する帳簿や申告書などを準備したうえで、期限内に回答することが重要です。

個人事業税は、所得税とは課税対象や所得の計算方法が異なります。法人事業税についても、法人の事業年度や所得金額などに応じて課税関係を確認する必要があります。

照会の内容によっては、専門的な判断が必要になることもあります。回答内容に迷った場合や、申告内容に誤りがある可能性に気づいた場合は、自己判断で放置せず、府税事務所や顧問税理士に相談しましょう。


 

FAQ|事業税についてのお尋ねに関するよくある質問
 

Q1.事業税についてのお尋ねが届いたら、税務調査を受けることになりますか?
必ずしも税務調査になるわけではありません。課税に必要な事項を確認するための照会である可能性があります。
書類の内容を確認し、必要に応じて担当の府(県)税事務所に問い合わせましょう。


Q2.事業税についてのお尋ねを無視しても問題ありませんか?
放置することは避けましょう。照会への回答が必要な場合は、回答期限や提出方法を確認し、適切に対応することが重要です。
回答が難しい場合は、期限前に担当窓口へ相談してください。


Q3.所得税の確定申告をしていても、事業税についてのお尋ねが届くことはありますか?
あります。所得税と個人事業税は異なる税金であり、課税対象となる事業や所得の計算方法にも違いがあります。
確定申告をしていることだけで、事業税に関する確認が不要になるわけではありません。


Q4.事業税についてのお尋ねに回答すると、税金が増えることはありますか?
回答しただけで必ず税金が増えるわけではありません。
ただし、確認の結果、申告内容に誤りが判明した場合などには、課税内容が見直される可能性があります。


Q5.どこに問い合わせればよいですか?
書類に記載されている担当の府(県)税事務所に問い合わせるのが基本です。
大阪府の公式ホームページでは、府税事務所の所在地や連絡先を確認できます。
突然届いた書類を見ると、税務調査の連絡なのか、申告内容に問題があるのかと心配になるかもしれません。
2026年10月15日 10:22

国税を滞納するとどうなるのか?分割できるのか?個人事業主・中小企業が知っておきたい対処法

国税の納期限に間に合わず、
「このまま滞納したら差し押さえられるのではないか」「一括で払えない場合、分割できるのか」
と不安になる個人事業主や中小企業の経営者は少なくありません。

国税は放置しても消えるものではなく、原則として納期限の翌日から延滞税がかかります。

一方で、資金繰りなどの事情から一時に納付することが困難な場合には、一定の要件を満たすことで「納税の猶予」や「換価の猶予」が認められる可能性があります。


 

国税を滞納したらどうなる?分割払いはできる?
 

国税を滞納すると、まず原則として納期限の翌日から完納する日まで、日数に応じて延滞税が発生します。

その後、納付されない状態が続くと税務署から督促状が送付され、さらに納付されない場合には財産の差押えなどの滞納処分に進む可能性があります。

国税庁は、滞納処分の流れとして「督促状の送付→財産調査→財産の差押え→取立て・公売→滞納国税への充当」を示しています。

ただし、「一括で払えない=分割払いは一切できない」というわけではありません。

一時に納付することが困難な事情があり、一定の要件を満たす場合には、納税の猶予や換価の猶予によって分割納付が認められる場合があります。

換価の猶予では、猶予期間内に国税を分割して納付する仕組みが設けられており、各月の納付額は財産状況などを踏まえて合理的かつ妥当な金額に設定されます。


 

なぜ「放置」ではなく早めの相談が重要なのか
 

国税の滞納で注意したいのは、単に納付額が増えるだけではない点です。

納期限を過ぎると延滞税が発生し、督促後も納付しなければ差押えにつながる可能性があります。

国税徴収法上、督促を受けた国税について、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合には、差押えができるとされています。

一方、納税が困難な事情がある場合には、税務署へ相談することで利用できる猶予制度があります。

国税庁によると、猶予が認められた場合には財産の換価や差押えなどが猶予されるほか、猶予期間中の延滞税が免除または軽減される場合があります。

特に事業者の場合、税金を一括納付してしまうことで仕入代金、人件費、家賃などの運転資金が不足し、事業そのものが立ち行かなくなるケースがあります。

換価の猶予には、財産を直ちに換価すると事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがある場合など、一定の要件が定められています。


 

個人事業主ならどうなる?分割納付の具体例
 

たとえば、個人事業主が所得税や消費税などの国税について、合計300万円を納付する必要があるものの、手元資金が100万円しかなく、事業継続のための運転資金も確保しなければならないケースを考えます。

この場合、「300万円を払えないから何もしない」のではなく、現在の財産、収入、支出、事業継続に必要な資金などを整理したうえで、税務署に納付について相談することが重要です。

換価の猶予では、納付能力を調査し、現金・預貯金などの換価しやすい財産から、個人の場合は生活維持のため通常必要な費用や事業継続に必要な運転資金などを考慮して、納付が困難な金額を判断します。

そして猶予が認められた場合には、猶予期間内に合理的かつ妥当な金額で分割納付することになります。国税庁の取扱いでは、分割納付計画を作成するために、財産目録や収支の明細書などの提出を求められる場合があります。

なお、換価の猶予は原則として1年以内の期間に限られます。

ただし、一定の要件を満たし、期間内に完納できない場合には、猶予期間の延長が認められる場合があります。


 

「税務署に相談すれば必ず分割できる」は間違い
 

ここで注意したいのが、滞納した国税について、納税者が希望すれば必ず分割払いにできるわけではないという点です。

分割納付は、猶予制度の要件を満たした場合などに認められるもので、単純に「毎月10万円ずつ払いたい」と申し出れば自動的に認められる制度ではありません。

換価の猶予には、納税について誠実な意思があること、財産を直ちに換価することで事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがあることなど、法令上の要件があります。

また、申請による換価の猶予では、申請対象以外の国税に滞納がある場合など、制度の適用に影響する場合があります。

そのため、「まだ督促状が来ていないから大丈夫」「資金ができたら払えばいい」と考えて放置するのは適切ではありません。

納付が難しいと分かった時点で、税務署の徴収担当へ早めに相談し、現在の資金繰りや今後の収支を踏まえた納付計画を検討することが重要です。

国税庁も、納税が困難な方向けに猶予制度を案内しています。


 

まとめ:国税を滞納したら「放置せず、早めに分割納付を相談」が基本
 

国税を滞納すると、延滞税が発生し、督促を経て、最終的には財産の差押えや公売などの滞納処分につながる可能性があります。

一方で、一時に納税することが困難な場合には、一定の要件のもとで納税の猶予や換価の猶予が認められ、分割納付が可能になる場合があります。

個人事業主や中小企業にとって、納税資金と事業運転資金のバランスは非常に重要です。「払えないから放置する」のではなく、納付できない事情と現在の財産・収支を整理し、できるだけ早く税務署へ相談することが重要です。

分割納付が認められるかどうか、どの猶予制度が利用できるかは個々の事情によって異なるため、納税が難しいと分かった段階で対応を始めることが、差押えなどのリスクを避けるための第一歩となります。

 

FAQ(よくある質問)
 

国税を滞納すると、すぐに差し押さえられますか?
すぐに差押えになるとは限りませんが、滞納が続けば差押えの対象となる可能性があります。原則として督促を受け、その督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合、差押えができるとされています。

国税は分割払いできますか?
一定の要件を満たして納税の猶予や換価の猶予が認められた場合、分割して納付できる場合があります。単なる希望だけで必ず分割できるわけではありません。

滞納すると延滞税はいくらかかりますか?
延滞税は、原則として法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じて計算されます。具体的な税率や計算方法は、税目や期間によって異なります。

分割納付を相談するときは何を準備すればよいですか?
猶予制度の手続では、財産の状況や収支を確認するため、財産目録、収支の明細書、分割納付計画書などの提出を求められる場合があります。

税金を払うと事業資金がなくなってしまいます。どうすればよいですか?
一時に納付することが困難な事情がある場合は、納税の猶予や換価の猶予を利用できる可能性があります。事業継続に必要な運転資金なども考慮される制度があるため、納付が困難になった段階で税務署へ相談することが重要です。

 
 
2026年10月08日 20:40

平野雅史税理士事務所

所在地
〒5300047 大阪府大阪市
北区西天満3-6-22
日宝北大阪屋ビル503
-------------------------
電話番号 06-6926-4628
FAX番号 06-6926-4629
-------------------------
営業時間 10:00~18:00
定休日 土・日・祝日

事務所概要はこちら

モバイルサイト

平野雅史税理士事務所スマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら