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元国税調査官の平野雅史が、国税局・税務署で30年以上にわたる調査業務経験を活かし、あなたの不安を安心に変えるサポートを提供します。

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国税を滞納するとどうなるのか?分割できるのか?個人事業主・中小企業が知っておきたい対処法

国税の納期限に間に合わず、
「このまま滞納したら差し押さえられるのではないか」「一括で払えない場合、分割できるのか」
と不安になる個人事業主や中小企業の経営者は少なくありません。

国税は放置しても消えるものではなく、原則として納期限の翌日から延滞税がかかります。

一方で、資金繰りなどの事情から一時に納付することが困難な場合には、一定の要件を満たすことで「納税の猶予」や「換価の猶予」が認められる可能性があります。


 

国税を滞納したらどうなる?分割払いはできる?
 

国税を滞納すると、まず原則として納期限の翌日から完納する日まで、日数に応じて延滞税が発生します。

その後、納付されない状態が続くと税務署から督促状が送付され、さらに納付されない場合には財産の差押えなどの滞納処分に進む可能性があります。

国税庁は、滞納処分の流れとして「督促状の送付→財産調査→財産の差押え→取立て・公売→滞納国税への充当」を示しています。

ただし、「一括で払えない=分割払いは一切できない」というわけではありません。

一時に納付することが困難な事情があり、一定の要件を満たす場合には、納税の猶予や換価の猶予によって分割納付が認められる場合があります。

換価の猶予では、猶予期間内に国税を分割して納付する仕組みが設けられており、各月の納付額は財産状況などを踏まえて合理的かつ妥当な金額に設定されます。


 

なぜ「放置」ではなく早めの相談が重要なのか
 

国税の滞納で注意したいのは、単に納付額が増えるだけではない点です。

納期限を過ぎると延滞税が発生し、督促後も納付しなければ差押えにつながる可能性があります。

国税徴収法上、督促を受けた国税について、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合には、差押えができるとされています。

一方、納税が困難な事情がある場合には、税務署へ相談することで利用できる猶予制度があります。

国税庁によると、猶予が認められた場合には財産の換価や差押えなどが猶予されるほか、猶予期間中の延滞税が免除または軽減される場合があります。

特に事業者の場合、税金を一括納付してしまうことで仕入代金、人件費、家賃などの運転資金が不足し、事業そのものが立ち行かなくなるケースがあります。

換価の猶予には、財産を直ちに換価すると事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがある場合など、一定の要件が定められています。


 

個人事業主ならどうなる?分割納付の具体例
 

たとえば、個人事業主が所得税や消費税などの国税について、合計300万円を納付する必要があるものの、手元資金が100万円しかなく、事業継続のための運転資金も確保しなければならないケースを考えます。

この場合、「300万円を払えないから何もしない」のではなく、現在の財産、収入、支出、事業継続に必要な資金などを整理したうえで、税務署に納付について相談することが重要です。

換価の猶予では、納付能力を調査し、現金・預貯金などの換価しやすい財産から、個人の場合は生活維持のため通常必要な費用や事業継続に必要な運転資金などを考慮して、納付が困難な金額を判断します。

そして猶予が認められた場合には、猶予期間内に合理的かつ妥当な金額で分割納付することになります。国税庁の取扱いでは、分割納付計画を作成するために、財産目録や収支の明細書などの提出を求められる場合があります。

なお、換価の猶予は原則として1年以内の期間に限られます。

ただし、一定の要件を満たし、期間内に完納できない場合には、猶予期間の延長が認められる場合があります。


 

「税務署に相談すれば必ず分割できる」は間違い
 

ここで注意したいのが、滞納した国税について、納税者が希望すれば必ず分割払いにできるわけではないという点です。

分割納付は、猶予制度の要件を満たした場合などに認められるもので、単純に「毎月10万円ずつ払いたい」と申し出れば自動的に認められる制度ではありません。

換価の猶予には、納税について誠実な意思があること、財産を直ちに換価することで事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがあることなど、法令上の要件があります。

また、申請による換価の猶予では、申請対象以外の国税に滞納がある場合など、制度の適用に影響する場合があります。

そのため、「まだ督促状が来ていないから大丈夫」「資金ができたら払えばいい」と考えて放置するのは適切ではありません。

納付が難しいと分かった時点で、税務署の徴収担当へ早めに相談し、現在の資金繰りや今後の収支を踏まえた納付計画を検討することが重要です。

国税庁も、納税が困難な方向けに猶予制度を案内しています。


 

まとめ:国税を滞納したら「放置せず、早めに分割納付を相談」が基本
 

国税を滞納すると、延滞税が発生し、督促を経て、最終的には財産の差押えや公売などの滞納処分につながる可能性があります。

一方で、一時に納税することが困難な場合には、一定の要件のもとで納税の猶予や換価の猶予が認められ、分割納付が可能になる場合があります。

個人事業主や中小企業にとって、納税資金と事業運転資金のバランスは非常に重要です。「払えないから放置する」のではなく、納付できない事情と現在の財産・収支を整理し、できるだけ早く税務署へ相談することが重要です。

分割納付が認められるかどうか、どの猶予制度が利用できるかは個々の事情によって異なるため、納税が難しいと分かった段階で対応を始めることが、差押えなどのリスクを避けるための第一歩となります。

 

FAQ(よくある質問)
 

国税を滞納すると、すぐに差し押さえられますか?
すぐに差押えになるとは限りませんが、滞納が続けば差押えの対象となる可能性があります。原則として督促を受け、その督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合、差押えができるとされています。

国税は分割払いできますか?
一定の要件を満たして納税の猶予や換価の猶予が認められた場合、分割して納付できる場合があります。単なる希望だけで必ず分割できるわけではありません。

滞納すると延滞税はいくらかかりますか?
延滞税は、原則として法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じて計算されます。具体的な税率や計算方法は、税目や期間によって異なります。

分割納付を相談するときは何を準備すればよいですか?
猶予制度の手続では、財産の状況や収支を確認するため、財産目録、収支の明細書、分割納付計画書などの提出を求められる場合があります。

税金を払うと事業資金がなくなってしまいます。どうすればよいですか?
一時に納付することが困難な事情がある場合は、納税の猶予や換価の猶予を利用できる可能性があります。事業継続に必要な運転資金なども考慮される制度があるため、納付が困難になった段階で税務署へ相談することが重要です。

 
 
2026年10月08日 20:40

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